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「それはそうと、フィーラル。もう放課後ですから私達と帰りませんか?」
ん~………。ルナ達と、か。
基本的に一人が好きなんだけど……。
任務に支障がでるかもしれないし、帰る途中で襲われたら、ルナ達は足手纏い。
「…………」
……まぁ、無下にするわけにも……いかないか。
「うん。………いっしょに帰る。」
「では、ヴェルを起こしてきましょう。それとエル達も一緒にかえりましょうか。」
んー?。
「ヴェル。寝てるの?」
そう問えばルナは嫣然と微笑する。
「授業中にヴェルが寝ていまして……グレイ先生が魔力付加したチョークをヴェルの額にぶちあてましたの。………それからずっと、ヴェルはあの状態で撃沈しています。」
「ばか?」
授業全く聞いてない僕が言える義理じゃないけど。
「馬鹿以外の何物でも有りません。」
そう言って静かにヴェルの机の前に行くと。
唯、一言。
「【アイスニードル】」
「!。」
と呟き下級魔法を放った。
ドガアァァァッ!
物凄い爆音を立て、まわりの物を巻き込んで吹っ飛ぶ。
レイとエルは耳を塞いだ。
「……………。」
そんな中、フィーラルのみが、うっすらと笑みを浮かべた。下級魔法はいえ詠唱破棄してあの威力。
中々なものだろう。
「あれ、へいきなの?」
ヴェルもそうだが教室も。
レイとエルは何時ものことなのか、微笑しながら。
『ヴェルは馬鹿だけど慣れてる。だから、平気。』
…なら安心なのかな?。
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