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帰り道。
「フィーラルは何処に住んでるの?」
僕は今更ながら、この4人と……いや、ヴェルと帰って居ることを物凄く後悔している。
――――何故なら。
先程からひっきりなしに質問をぶつけて来る。
しかも声が物凄く大きくて、煩いのだ。
そして。
それ以上に、鬱陶しい。
フィーラルは内心盛大な溜息を洩らし渋々ながらヴェルの質問に答える。
「近く。」
答えると途端にキラキラとヴェルは目を輝かせる。
「……」
――――嫌な、予感がする。
フィーラルはここ何十回目になるであろう溜息を洩らす。
「行きたいっ!。」
(嫌な予感的中………。)
諦観じみた溜息をもう一度洩らし。
はっきりと言った。
「だめ。…………いい加減鬱陶しい…。」
後半部分は勿論呟いただけ。
「えー……。」
未だ駄々を捏ねるヴェル。
うん。
いい加減。
「黙って」
低くけれどはっきりと言った。
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