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その圧力にも動じず、まだ騒いでいる。
あぁ……!面倒臭い。
このままでは本当に付いてきそうで怖い。
付いてこられてしまうと、いろいろなものが露見するリスクが高くなるのだ。
彼、或いは彼らを排除する事だけを考えれば、それは特に大変では無いが、その後の事――――つまり、後始末に余計な手間がかかるのだ。
「ルナ、エル、レイ。ごめんね。」
『え…?。』
キイィィィィィンッ。
唐突な謝罪の言葉に、きょとんと目を瞬かせる三人を後目に、フィーラルの足下に蒼白いまばゆい光が放たれる。
其処に描かれるのは精密な魔方陣。
数秒の間の後フィーラルは消えた。
『え……。これって上級魔法【転移】…?』
……ルナとヴェルが奇しくも声を揃え、言う。
それに合わせレイとエルがこくこくと頷いた。
その直後、ルナが。
「何故貴方如きと声を揃えなければいけないんです!?」
「如きってひでぇ!」
という会話がなされていた
何故転入したての学生に、上級魔法【転移】が使えるのだろう。
しかも“詠唱破棄”で。
その大きな疑問をのこし、1日は終わった。
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