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「フィーラル。急に呼び出して悪かったねぇ。」
のほほんとマスターは微笑いながら、そういった。
それに、首を振って答え、
「やくめだからね。…用件は?。」
「…そうだね。――依頼だよ。最近、活発化してきた組織を潰して欲しいそうだ。」
僕の言葉に何故か、切なそうに、哀しそうに、に眼を伏せながらそう言った。
「…?。【ラヴィリア】……だっけ?。」
最近、“裏”で活発化してきた組織なんて、そう多くは無いから。
「そ。でさぁ、この任務に相方を付けたいんだけど……。」
「は?。」
マスターが言葉を言い切らない内にフィーラルはそう言った。
「う…、うん。――良いかな…?」
それから、フィーラルは溜息を吐き。
「だれ…?。」
僕はデルタ以外、息が合わないから嫌なんだけど。
「新人だよ。……ちょーっと生意気だけどね。」
入っておいで、と奥の扉に呼び掛けると、ちょっとつり目の男が出てきた。
「よろしく……。」
「この子がフィーラル。君の先輩だから。」
明らかに友好的では無い視線が、突き刺さって来る。
「は?、先輩?。有り得ねぇだろ?。このチビが?。」
「…。」
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