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よし。こいつは僕の中で居ないことにしよう。
そう、頭の中で自己完結していると、
「ちょっと!?。」
マスターが焦って、新人を止めている。
「マスター。いつ、やればいいの?。」
「えっ…。あぁ。今日の夜中、12時に。」
「わかった。――そいつ、足引っ張らないくらいは心得ているんだよね?」
新人の事は意図的に目に入れず、マスターに言った。
「うん。新人にしては、良い方だと思うよ。」
「……そう。」
呟くように言う。
「気を付けてね。フィーラル。まだ出始めの組織だけど、此処まで勢力を上げてきた組織だから。」
その言葉に少し微笑うと。
「だいじょうぶ。……うけた依頼は必ず完遂する。」
「そうだね。」
「……用件は、それだけ?」
「そうだよ。」
それに一つ頷くと、マスターの部屋の扉を開け、出ていった。
マスターの部屋を出て息を吐く。
「……」
嫌な予感がする。
それにまた、一つ息を吐くと。
「かえろ。」
と呟いて、家へと転移魔法を発動させた。
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