始まりは終わりから

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お母様お父様。 私、石川 みさとは明日の新聞の三面記事にきっとこう載るでしょう。   「女子高生失恋で元彼を殺害か」   水面にぶくぶくと水泡は上がってくるが元彼氏は上がってこない。 まさか18のみそらで犯罪に手を染めるなんて思ってもみなかった。     ああ、監獄の飯は冷たかろう。 想像しながらも乙女のスイートな心を打ち砕きやがった元彼氏の梅島 健也を抹消できたことに少々達成感を感じながら池の水面を見つめていた。     「………あれ?」     何かが浮かんでくる。 ……きっと奴だろう。 偶然にもすぐ横にあるかなり重そうな石で二度とはい上がってこれないようにちゃんと沈めてあげるからね……     だんだん上へと浮かんでくる奴に重い石を勢いよく落とした。       「ぅごおっ!?」       物語りは大体この辺りから始まる。
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