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健也の後ろに回り込んで細いウエストをがっちりと捕まえて立てた膝に尻を思いっきり打ち付けた。
まあ、いわゆる
アトミック☆ドロップ
※よい子もわるい子も真似しちゃ駄目だぞ!
「うぐぅっ!?」
鈍い声を出して尻を押さえながら倒れる健也。
しかしプロレス技を友人ならびに兄弟に仕掛けてきた私の最大の秘技がまだ残っている。
「けーんや!知ってた?女の子ってキレるとレフェリーに助けを求めたって攻撃を続ける生物なんだよ?」
にっこり笑った私の目が笑ってないことに気付いた健也は蛇に睨まれた蛙のように固まって動かない。
「受けやがれ!乙女の制裁!ローリング☆ソバットぉおお!」
「ひぃっ!?」
私は右回りに回転しながら飛び上がり健也の顔に思いっきり蹴りを食らわせた。
鼻血を出しながら池へと吹っ飛ぶ健也をとても安らかな笑顔で見つめる私。
「喧嘩?」
「喧嘩かしらねぇ……」
はっと気付いた時には周りに野次馬が数人居た。
健也が吹っ飛んだ先を見ると水泡は上がってくるが肝心の健也が上がってこない。
頭から血が下がった所で先程の話しに戻る。
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