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石を落として変な声が聞こえたと思ったらまばゆい光に包まれた。
何事かと周りを見渡すと先程まで野次馬をしていた人達が全く動かない。
「な、なにこれ……」
「こっちこそ『なにこれ』だ!この怪力娘が!」
声がした方を振り向くとソイツは神々しく光っている。
水の上に立っていて……いや、浮いていて純白のマントをなびかせている。
見た目は10代前半の少年。
整った顔は頭から流れる血を鬱陶しそうにしかめている。
「池に異物を何回も投げるでない!お前のせいで頭にコブができたじゃないか!全く、親の顔が見てみたい!」
少年にマナーについて怒られる女子高生ってどうなんでしょう。
………じゃなくて!
「君、一体何者?」
「我か?我はこの池の神だ。
この池が出来た時から池を守っている」
「今時そんなジョーク流行らないよ少年」
笑って頭をぽんぽん叩くと少年はどこから出したのかハリセンで私の頭を打っ叩いた。
「ぃ………ったあああい!」
「阿呆!言っておくが我は674歳だ。
お前より全然歳上なのだから口の聞き方に気を付けろ!」
「何それ!童顔にもほどがあるだろ!」
二発目のハリセン攻撃が頭のど真ん中をストライクした。
「全く、今時の娘はどうなっているんだ……まあいい。
お前は彼氏をこの池に落としたな?」
ドキッとした。
この超絶童顔少年は私を警察に突き出すつもりだろうか?
いや、元々自首するつもりだったよ!そんな、逃げるなんてこと……
「そんな考えなんてしなくてよい!さっさと答えろ!」
「心を読まないで下さい」
「いいからささっと答えろ」
なんとも理不尽な少年に止める事の出来ない涙を流しながら答える。
「……秘技ローリング☆ソバットで池に蹴り落としました。
あ、☆が重要だからね!この☆がないと私的オリジナル感が無くなるから……」
三発目のハリセンは目に当たりました。
「黙れ!いいか?よく聞け!今から重要な話しをする」
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