10/10 土

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家は都市から少し離れた郊外にあり、古い日本家屋にのんびり暮らしていた。周りには田畑しかないような田舎ではあったが苦労はないようだった。 飼い始めて数日たったある日知り合いの女の人が訪ねてきて、どうやら子犬のことで何か思い詰めているようだった。 彼女は不思議な力をもつ子犬が存在しているという噂を聞いたらしく、同じように子犬を育てている俺に何か変わったことがないか聞いてきた。しかし俺が無いと答えると「良かった~」とか「やっぱり噂は噂よね」とか言って帰っていった。 俺はそんなことはあるはずがないと思いながらも二匹に話しかけていた。
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