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「あれ~?なんで頬を染めてるのかなぁ~?もしかして、変な事想像してた~?」
ニヤニヤと怪しげな微笑みをしながら私の腰に手を回し、顎をグイッと上げられた。
そして、楽しげな夏奈ちゃんの瞳とぶつかり、私は恥ずかしくキョロキョロと目を逸らす。
「ぁ…そ、そんなんじゃ……」
考えていなくもない私は、完全否定は出来なかった。だがそれ以前に、夏奈ちゃんの誘うような瞳に魅入られ、言葉を発する事が出来なかったのだ。
「ほら、言ってごらん?」
とろけそうな程甘い囁きに私の頬は更に熱くなる。
さて、どうしたものか…。
ここで抵抗すれば更なる攻めに襲われそうだ。
その時だった。
「あ、あれ~?。お邪魔だったかなぁ~?」
先程まで半開きの扉だったのだが、どういう訳か全開に開いていた。そして、私達の光景を見たとある人物が苦笑いでこちらを見ていた。
そのとある人物とは、麻姫先輩と同じく私の先輩の赤坂 尚(アカサカ ナオ)先輩だ。
因みに、我ら弓道部の部長だったりする。
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