89人が本棚に入れています
本棚に追加
ハンナへ向かう途中、ユリアンはこの部隊がお荷物集団であることをつくづく思いしらされた。
道中幾度となく襲いかかって来るグールとの戦闘のおりに戦っているのはユリアンとギュスターウのみであった。
オーランドは戦わず、酒を飲み。
三四郎にいたっては刀を抜かずに逃げまわる始末だ。
今まで良くこの部隊が生き残って来たものだと思った。
さすがに不信な目でオーランドの方を見ていると三四郎がハンナの村に住むという娘を連れてきた。
その少女の名はメーベルといった。彼女の先導で一行はハンナの村に着いた。
「僕達が来たからにはもう大丈夫です。必ずや、魔を祓って差し上げます。」
ユリアンは村人に向かってそう声をかけた、が村人の反応は良くはなかった。
「こいつらに感謝される必要はねえ。あまり、気を許すな。」
いつの間にかすぐ隣まで来ていたオーランドがユリアンにそう耳うちした。
どう言う事かと尋ねようとしたがオーランドはすでにその場から離れていった。
最初のコメントを投稿しよう!