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ユリアンと三四郎はメーベルに誘われるまま彼女の家に泊まることにした。
兄と二人暮らしと言うこともあり、
部屋が余っているようで、他の三人も誘われたが、オーランド達は町はずれの教会に宿をとった。
食事を終え、二人きりになったところでユリアンは三四郎に疑問に思ったことを聞いた。
「どうして、隊長と三四郎さんは戦わないんですか?
三四郎さんがメーベルを助けた時の動き、ただ者ではないと判りました。
なぜです?僕を試したんですか?」
三四郎は少し考えるような仕草を見せた後、こう語り始めた。
「隊長は、そう思ってるかもしれないけど…僕は違うんだ…
僕は故郷から逃げてきた。
怖いんだ…戦うことが…」
「あ、悪魔が出たぞ!」三四郎の言葉を悲鳴が遮った。
ユリアンらは、飛ぶように外へ駆け出し、声の方へ向かった。
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