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一人の少女に恋をした。 真っ白なワンピースに麦わら帽子。 とても健康的だった。 無垢な少女にも私は相手にされない。 無視される。 それが耐えられなくなり、スカートを思い切りめくった。 どんな感情でもいいから私に向けて欲しかった。 だが、彼女はめくれあがったスカートを押さえるだけで私に見向きもなしない。 悲しくなった。 帽子を取って遠くまで逃げた。 彼女は慌てた様子で追いかけてきた。 やっと相手にされた、そう思い帽子を返してあげた。 するとパッと帽子を取っただけで私と目も合わせてくれなかった。 私の初恋は苦いものとなった。
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