第1章 全ての始まり―サラ編―

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校門をくぐると、だいぶ日が暮れていた。 大通りを一つ跨ぐとイチョウ並木が続く。 まだ黄色に染まり切らない葉を風が揺らしている。 (んっ?風の匂いが変わった) 雨が降るかもしれない。 そう思うと少し小走りになる。 イチョウが途切れ、右に曲がると商店街へ出る。 どこにでもある少し寂れた店並だ。 どの店も客足は少ない。 昔に比べるとシャッターが降ろされている店もだいぶ増えた。 どの店も大変なのだろう。
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