センリリ。

物乞いストリートの戦い

千兵は相手の戦闘配置をおおよそ予測し終えると、鍔迫り合いをしていたスコップ男を強く押し返した。

スコップ男がよろめいた隙を逃さずに、千兵は男の腹部を右足で力いっぱい蹴った。

男は５メートル弱程後ろによろめいた後、低く短い唸り声をあげ腹を抑えて倒れた。

まず1人。
そう千兵が安心したのも束の間

千兵の左右から、釘のついた木の角材を持った男が二人向かってきた。

挟み撃ちだ。

千兵は少しも動じることなく段平を鞘から抜き、一人には鞘を、もう一人には段平の刃を突きつける。

しかし男達は立ち止まる事なく走って向かってくる。