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扉をくぐるととてつもなく広い空間に出た。
まず視界に入るのは白一色の壁である。城壁は二重構造になっていて、先程くぐった城壁の他に直線距離にして500メートルほど向こう側からまた大きく白い城壁が左右に伸びている。
次に、とても大きくコンクリートで丁寧に舗装された道路。
段差一つ無く真っ直ぐに向こうの城壁まで伸びている。
門の大きさと一致することから物資を運ぶ大型トラック用のようだ。
その左側、小さな事務所のようなところへと青年は案内された。
事務所に入ると、大テーブル一つとそれを挟むように椅子が一脚ずつあった。
その片方の椅子に座るよう促されると、青年は背負っていたリュックサックを下ろして椅子の近くの床に置き、椅子に座った。
検査官を呼んでくるから少し待ってて下さいと、青年は門番に言われた。
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