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武藤は台の真ん中で構え基本的にバックのツブで返球し、甘い球がきたらすかさずフォアで強打を打つという戦法だ。かなり強いと思ったが、カウンターを狙って攻めたら、試合を有利に進めることができた。しかし武藤も粘りに粘りやがる。試合は1-1で3セット目に。
火野 「お前の戦法はすでに見破ったぜ」
武藤 「なーにぃー」
3セット目は俺的速効スタイルで攻めまくった。武藤は守りに必死で、攻められるだけだった。結果11-5で俺の勝ち。
武藤 「最高だぜ…マイライバル」
火野 「勝手にライバルにすんな。まあ悪くはないぜ」
この試合をきっかけに武藤とすっげー仲良くなった。
4戦目、相手は桑野。桑野はシェイク右で両面に表ソフトというとにかく攻めるスタイルだ。
桑野 「俺負けないよ」
火野 「さすがに両面表は初めてだな。てかまた特殊なぁタイプかよ」
桑野は序盤からガンガン攻めてくる。俺がどんなサーブを出そうとお構いなしだ。サーブは下回転だけだが、けっこうキレてる。1セット目は6-11で取られた。
桑野 「俺攻めるよ」
火野 「じゃあおれも攻めまくるぜ」
1セット目は守ってばっかで取られたから、2セット目は台から下がって攻めまくってみた。意外にうまくいき、桑野を翻弄できた。2セット目は11-8で取った。3セット目もお互いに攻め合いになった。そして9-9。
桑野 「ふぅー集中だ」
火野 「気合だ気合」
俺のサーブ、どーせ打たれるから、桑野の左側に横回転を出した。
桑野 「おりゃ」
桑野はこれをフォアで強打、だが打球はネットに当たりミスショット。ラッキー。
桑野 「やばっ」
火野 「疲れたか?」
とどめのサーブは桑野のバック側に下回転のロング、桑野はこれをおれのフォア側に弾く。その球をおれは飛び込んでスマッシュ。見事に決まった。しかもこれ完全に狙いどおり。
桑野 「負けたー」
火野 「やっぱ最後は気合だな」
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