四重奏

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とりあえず、ベッドから出て着替えよう… 今日は良い天気… などと考えていると、伊織さんがいつものように、ノックをせず入ってきた。 「未来!おはよう!」 「おはようございます。伊織さん。」 相変わらず元気で羨ましい。 「今日、大事な話があるの。ご飯食べて準備が出来たら、玄関で待ってて?」 この時がついに来たのかもしれない。この家を追い出される時が。でも悲しくない。…大丈夫。 「わかりました。」 私は頑張って笑ってみせた 伊織さんはいつも通りニコニコしていた。 「それじゃあね♪」 伊織さんは部屋の外へ出ていった。 「未来」という名前をつけてもらってから丁度二週間がたった。 怪我は随分治り、立てる位にはなった。
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