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『姉さん、朝ですっ!!』
『姉さん、朝ですっ!!』
某ホテルドラマかよっ!?
・・・って私の部屋の目覚まし時計のアラームだ。昔、面白くて買ったやつ、毎朝ツッコミ入れてる。
(何だろう、凄く大変な事があった気がする。)
何だか違和感がある。しかしそれが何なのか分からない。
「琴葉~、いい加減起きなさ~い。」
お母さんの声、そうだ、朝だから起きてご飯食べて色々やって、学校に行かないと・・・
登校中、やっぱり違和感が消えない。
そもそも、昨日はどうやって帰ったんだろう?
「琴葉、オハヨー♪」
「あっ、彩華。オハヨー♪」
長谷川彩華。私の親友だ。その長身に似合わず、手先が器用でよく助けられている。
「琴葉、誰に喋ってるの?」
「読者。だって彩華は初登場だから。『のーたいとる』にも出ないしね♪」
「・・・私、琴葉の友達やって長いけど、今だに何を言ってるか分からないよ。」
ちなみに私は出てます。
「そういえば、昨日は何時まで寝てたの?」
「・・・え?」
一瞬、彩華の言葉が理解出来なかった。
「だって琴葉、昨日ずっと保健室で寝てたでしょう?夜になっても携帯に出ないし・・・」
彩華が何か言っているが、耳に入らない。
昨日、保健室で、寝てた?
そんな記憶はない。
いや、昨日の午後からの記憶が不自然なまでに全部消えている。
明らかに異常な事態だ。
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