第四幕 遭遇

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金属同士が、ぶつかる音が聞こえた。 スピアさんの刀が、何かに弾かれた?でも、私の前には何もない。 「なるほど、通り魔殺人の理由はそれなのか。そしてお前が首謀者、話が早くて助かる。」 廊下の向こう側、暗闇の中から現れたのは、昨晩と同じ格好をした藤原くんだった。 「へぇ、君は魔術師なのか?嬉しいよ、凄く嬉しいよ。僕は魔術師に憧れているんだ。」 「『スピア』が称号だったな。聞いた覚えがある。確か神話クラスの槍を再現した錬金術師だったな。」 錬金術師?かなりイメージが違う。でもそれを言ったら、藤原くんも魔術師には見えないか。 「僕を知っているのかい?嬉しいな、凄く嬉しいな。それで君は、何て称号なんだい?知りたいな、凄く知りたいな。」 「教える義理はない。」 藤原くんが細長い包みから出したのは、鞘に収まった長い刀だった。 それを器用に抜いて、スピアさんと向かい合う。 「それは・・・神剣だね。確かこの島国の神話に出てくる神剣だ。確か、あぁ、思い出したよ。」 「そうか。」 当然斬りかかる藤原くん、それをスピアさんが何とか防いでいる。 「その神剣は確か、『布津御魂』だったね。長くて言いにくい名前だから、思い出したよ。」 フツノミタマノツルギ? 確かに言いにくい。あれ、フツノ? 「あぁ、思い出した。思い出したよ。君の称号。 『ブラック』 それが君の称号だね?有名だね、凄く有名だね。知っているよ、建御雷神。」 タケミカヅチノカミ?神様? 意味が分からない。 あんたら読者と私を無視して何処まで行くつもりなの? そろそろ説明プリーズっ!!
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