第五幕 一時保護

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学校のスピアさんとの遭遇のあと、私は再び藤原くんの家に来ていた。今日一日で二回・・・いや、もう日付は変わっている。それでも二日間続けて来ている事になる。 相変わらず特徴のない部屋だった。 「さて、状況は最悪だな。今回出逢った『スピア』だが、おそらくこの街で起きている通り魔殺人に関与しているのは間違いない。 そして、その最後の標的にお前は選ばれた。おめでとう、黙って死んでくれ。」 「相変わらず扱い酷いよっ!!それに私が殺されたら、スピアさんの探し物が見つかるんでしょう?それって・・・ あれっ!?そういえば、探し物が見つかったら、どうなるの?」 そういえば、それを聞いていなかった。何か話の中心を私はまだ聞いてない。せいぜい通り魔殺人の話だけだ。 「そもそも分からない単語が多いのよ。 まず『楔』って何? 『布津なんとか』って何? あと『建なんとか』も説明してっ!!」 ほとんど覚えてない。むしろ言いにくいのだ。出来れば全て日本語で言って欲しい(全部日本語です)。 藤原くんはしばらく悩んでいたが、「仕方ないな。」と、向かい合った。いつの間にか、藤原くんの隣りにはフツノさんが立っていた。 「とりあえず、現在分かっている事は教えてやる。細かい説明は省く。後でまとめて質問しろ。」
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