第七幕 刀と槍

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こんばんは、琴葉です。 私達は今、深夜の学校に来ています。当然ですが怖いです。幽霊とか本気で出てきそうで泣きそうですよっ!! 「・・・異常なしか。」 優くんは何で平気なのかなっ!?私はもう帰りたいです。 「優くん、何でもいいから話してよ💦」 「知らん。」 「じゃあ私が話すから聞いててよ、相槌打ってよ?」 とは言っても、何も思いつかない。こんな状況で呑気な話なんて出来ない。 何か、何かないかなっ!? 「・・・ある家庭のお父さんが、地上げ屋さんの前に立って言いました。 『ここを通さん。』」 「・・・・・・」 視線が、視線が痛いっ!! 違うの、こんなバカなダジャレが言いたいんじゃないの。 怖くて何も思いつかないのよっ!! 「・・・昔、フツノにホットケーキが食べたいと伝えた。だけどフツノはホットケーキを知らなかったらしく、市販のケーキをフライパンで焼いていた。」 「・・・えっ?」 話の内容より・・・いや、その話も激しく気になるけど、それよりも優くんからこういう話をしてくれた事に驚いた。 「自信に溢れたフツノが言っていた。 『こんな怪しげな料理を好むとは、異国の人間は変わっているの?』 後でお菓子作りの本を送ってやったら、フツノは顔を真っ赤にいていた。」 「あははっ♪」 思わず笑ってしまった。そんな時でも優くんは無表情で、でも楽しそうだと思った。 「やっぱりフツノさんって日本料理が得意なの?」 「大抵の料理はこなすが、お菓子とかは苦手だった。 いや、和菓子は出来たか。」 それは興味がある。今度作ってもらおう。
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