第七幕 刀と槍

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優くんの渾身の一撃を受け止めきれず、スピアの体が揺れる。その隙を逃すほど優くんは優しくない。鋭い一撃が空間を走る。 それを、スピアは紙一重でかわして後ろに跳んだ。 「なるほど、なるほど。流石は特例で認められた魔術師、強い、強いなぁ。 だけど解せない、解せないな。何時まで本気を出さずにいるつもりだい?」 「・・・これで問題ない。」 「それはつまらない、つまらないなぁ。」 スピアが構える。それは以前見せた槍を投げる構えだった。 「前回のは挨拶程度だったけど、今度は本気だ。君と北川琴葉、二人まとめて仕留める。 これでも、本気は出さないのかな?」 スピアの目が鋭くなる。おそらくこれから来るのは最強の一撃だ。それに対して優くんは・・・ 「・・・・・・・・・・・・・・フツノ、限定解除。」 『主っ!?』 「全力じゃない、大丈夫だ。」 優くんが初めて、構えた。刀の先が天を指す、まるで時代劇のような構え。 やがて、二人の声が響いた。 「貫け・・・ 『ブリューナク』っ!!」 「万物悉く・・・ 切り裂けっ!! 『布津御魂』っ!!」
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