第九幕 鮮血乱舞

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拝啓、お母さん。 アナタの娘の琴葉です。 現在私は激しく意味不明な出来事に遭遇しています。思えば朝、優くんが御守りをくれた時から、おかしかったと思います。 だって優くんが、あの優くんが、私にプレゼントをくれたのです。明らかにおかしいと思います。 そんな感じで教室の真ん中で悶えても、誰も何も言ってくれない。 だってみんな、止まっているのだ。まるでビデオの一時停止のように、みんなの動きが止まってる。 「これは・・・まさかこれがカオスの仕掛けた罠なのっ!?」 昨日学校に来いと言ったのは、そういう意味なのか。 でも、これって何の意味があるの? 「それはね、ちょっとした余興なんだ。 普段の日常から突然の惨劇。楽しい、楽しいねぇ。やはり悲劇は突然が一番だよ。」 いつからそこにいたのか、スピアが笑顔で立っていた。その手にはやはり槍があった。 「何の、用ですか?」 「イヤだなぁ。宣言したじゃないか。僕は君だけを殺す、そう誓った、誓ったんだ。」 マズい。これはかなりマズい。 戦って勝てる相手じゃない。 そうなると・・・ 私は全力で走った。一気に教室を飛び出して廊下を走る。逃げ切れる保証はないけど・・・ 「あぁ・・・残念、残念だよ。君は今日ここで間違いなく、死ぬんだ。」 私の前に立ちふさがるのは二人の男。その手に握られた刀と、焦点の合わない目が、その異常さを物語っている。 「さぁ、狩りを始めようか?」
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