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優side
二つの銀色が走る。
フランベルジュと布津御魂、二つの刃が何度もぶつかり合う中で、俺達は勝利に至る道を探した。
「我は赤き力の線を編む・・・」
「血よ、たぎれ・・・」
互いの詠唱、一度カオスを距離を開き、そこから・・・
「血刃よ、切り裂けっ!!」
カオスが得意とする魔術は、血を媒介にしたものだ。相変わらずの悪趣味・・・
放たれた血刃に狙いを定めて・・・
「爆ぜよっ!!」
全て弾き飛ばす。こっちの得意とする魔術は『熱』、周囲の熱を操作して爆発を起こす。
元からこっちの手の内なんて知っている相手なんだ、遠慮なんてしない。
更に空間を加熱、あまりの熱に像が歪んでいく。その中を疾走、一閃。
高い金属音、防がれた。
「布津御魂と熱による二つの障害、相変わらずの悪趣味。」
「余計なお世話だ。」
鍔競り合いを避け、距離を取る。その瞬間に、何かが恐るべきスピードで、俺の顔のすぐ横を通り過ぎた。同時に何かが倒れる音。
振り返ると、そこには男が倒れていた。胸には赤い血を固めて作り上げた槍が突き刺さっている。
手に握られているのは妖刀。
「・・・なんのつもりだ?」
「殺し合いの邪魔をされたくないだけだ。例え俺の道具でもな。
いいか、お前を殺すのは俺だ。この混沌の魔術師が、お前を殺すんだっ!!」
そこに込められたのは強烈な憎悪。
カオスは止まらない。
俺を殺すまで、この狂気は止まらない。
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