第十一幕 混沌

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地面に倒れていた。今のは何だ?頭痛だらけの出来事だ。 「ちょっと優くん、大丈夫なのっ!?」 琴葉が俺の顔をのぞき込んでいる。良かった、琴葉は無事だったのか。 「ちょっと優、頭は冷めた? それと生きてる?無事で済んでる?」 俺達を守るように、槍を構えたダリアがいた。どうやら助けに来てくれたようだ。正直助かった。 ところでその槍は何だ? 『主、目を覚ましたのか?だから無理だと言ったであろう?込める力の構成が全然駄目だった。その途中であのヒルコに喰われたのだ。 ダリアが助けてくれなかったとしたら、我等は既に呑まれていたぞ?』 「・・・迷惑かけたな。」 立ち上がり、ヒルコを睨む。 今まで見ていたのが何かよく分からない。だが、その中で確かにカオスの声を聞いたのを覚えている。 (これが奴の望み、神と一つになる事なのか?あんな混沌に・・・) フツノを構える。 あれはここで滅ぼす。そうしないと、本当に世界が滅びる。 「フツノ、あれに勝つ手段は?」 『生半可な攻撃では呑まれるな。ましてさっきの事で、主はしばらくは建御雷神の力を使わない方がよいだろう。これ以上は身体が保たない。』 「・・・遠回しに無理って言ってる?」 『無理だな。』 あっさり言われた。
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