903人が本棚に入れています
本棚に追加
地面に倒れていた。今のは何だ?頭痛だらけの出来事だ。
「ちょっと優くん、大丈夫なのっ!?」
琴葉が俺の顔をのぞき込んでいる。良かった、琴葉は無事だったのか。
「ちょっと優、頭は冷めた?
それと生きてる?無事で済んでる?」
俺達を守るように、槍を構えたダリアがいた。どうやら助けに来てくれたようだ。正直助かった。
ところでその槍は何だ?
『主、目を覚ましたのか?だから無理だと言ったであろう?込める力の構成が全然駄目だった。その途中であのヒルコに喰われたのだ。
ダリアが助けてくれなかったとしたら、我等は既に呑まれていたぞ?』
「・・・迷惑かけたな。」
立ち上がり、ヒルコを睨む。
今まで見ていたのが何かよく分からない。だが、その中で確かにカオスの声を聞いたのを覚えている。
(これが奴の望み、神と一つになる事なのか?あんな混沌に・・・)
フツノを構える。
あれはここで滅ぼす。そうしないと、本当に世界が滅びる。
「フツノ、あれに勝つ手段は?」
『生半可な攻撃では呑まれるな。ましてさっきの事で、主はしばらくは建御雷神の力を使わない方がよいだろう。これ以上は身体が保たない。』
「・・・遠回しに無理って言ってる?」
『無理だな。』
あっさり言われた。
最初のコメントを投稿しよう!