第十二幕 崩壊幻想

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目を覚ますと、そこは見た事のない場所だった。一面の暗闇、その中に私は上向きに落ちていく。 あの時、私は初めて優くんの笑顔を見た。何処か無理をしている、必死に私の不安を消そうとしている笑顔だった。 初めて、優くんの優しさに触れた。 だから、優くんが危ないと思って、あの触手の前に立って・・・死んだ。 「そっか・・・私、死んだんだ・・・・・って、何で私喋ってるのっ!?もしかして今の私って幽霊っ!?あなたの知らない世界っ!?」 叫んだら落ち着いた。 まぁ考えてみれば、魔術師や神様がいるんだから、幽霊だっているだろう。 しかし、いざなって見ても実感はない。足もあるし。そういえば、貫かれた胸とお腹はどう・・・ 穴が空いたままだった。 「ぎゃぁぁぁぁぁっ!!」 【こんなのがヒロインなのを、深くお詫び致します。 諦めてください。てへ。】 作者やかましいっ!!実際こんなの直視したら誰だって悲鳴上げるよっ!! それにしても・・・うわー、こうなってるのか。グロいなぁ。 【・・・あの、さっきの悲鳴は?】 「えっ?あぁ、何かもう慣れちゃった♪ あっ、私の内臓って案外キレイ♪」 【・・・さいですか。 すみません、こんなのがヒロインで。】
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