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意味が分からずに、琴葉は困惑していた。
「ビックリした?ビックリした?
私って演技派よね~♪」
琴葉は何となく、思い出した。ダリアは、こんな奴だった。
「詳しく説明するとね、護衛対象は琴葉ちゃんなのよ。今回の事件で、琴葉ちゃんの体にこう・・・」
言いづらいのか、ダリアは言葉を選ぶように説明しようとしていた。
「実はね、琴葉ちゃんは今回の事件で一番死んでるの。ヒルコに呑まれた時ね。だけどヒルコを滅ぼした後に見た琴葉ちゃんは生きてた。
調べてみたら、ヒルコの力が琴葉ちゃんの体に宿っていて、それが原因で生きてるみたいなのよ。」
何となく、琴葉は自分の胸に手を当てた。今までと変わらないが、確かに不思議な活力が体を駆け巡っていた。
「更に白状すると、琴葉ちゃんの体は並みの魔術師よりも大量の魔力を生成しているの。正直過去に前例が無いから、とりあえず保護って事なのよ。
これでも苦労したのよ?中には解剖を考えた奴だっていたんだから。」
「ダリアさん、それってつまり・・・」
僅かに遅れた反応を見せていた琴葉だが、ようやく自分の体の状況を・・・
「これからも、優くんと一緒にいられるんだね♪」
全く把握していなかった。
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