903人が本棚に入れています
本棚に追加
「・・・こんな感じで、彼女はとりあえず現状を受け入れています。護衛に関しても異存はないようです。」
「異存がないっていうより、優が護衛だから異存なしって感じね。
まさかあの島国の神を宿したのがそんな乙女だなんて、かなり面白いじゃない♪」
少女は愉快そうに笑う。機会があれば会いに行きたいと言いそうだった。
『・・・あー、とりあえず北川琴葉の乙女ぶりは置いておくとして・・・』
老人達も呆れていた。
『護衛任務に黒の魔術師を使う、それは適切な采配なのかね?
彼の経歴は特殊だ。真理に近い少女を殺す可能性は、有り得ないのかね?』
この老人達は、優の過去を知っている。
かつて真理の番人に全てを奪われ、死すらも失った魔術師。
万が一、真理に近付いた場合、優はためらいなく琴葉を殺すかもしれない。
しかし、それでもダリアは笑う。
そして、自信をもって答える。
「それは、有り得ないです。
琴葉ちゃんを守るって、優は約束したみたいですから。
約束は、守るものですよ♪」
その言葉に、少女は何も言わずに微笑んでいた。
最初のコメントを投稿しよう!