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病室で過ごす琴葉の元に、優が訪れた。その右手は包帯に包まれている。
「優くん、その腕はどうしたのっ!?」
「問題ない。その内包帯も取れる。」
相変わらずの無愛想だが、以前よりは優しく感じる。
左手に握られた刀から現れたフツノは、何故か不機嫌そうな顔をしていた。
「琴葉、お主からも言ってもらえぬか?
まだ体も完治しておらぬのに、任務に着こうとしておるのだ。これでは琴葉も安心出来ぬであろう?」
「だから、問題ない。」
ここで琴葉は、ようやくダリアの言葉の意味を理解した。確かに仕事熱心だ。
フツノの言葉を受け流しながら、優は椅子に腰を下ろした。
「今日から護衛任務に着く。気は乗らないがもうしばらくは今までと同じように一緒に暮らす事になる。」
「うん、よろしくね♪」
かなり喜んでいた。
まだ、続く。
北川琴葉と藤原優の物語は、
まだ続いていく。
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