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ロンベルト家、世界四大貴族の一角をになう最上級の名家。
そんなやんごとなき一族が住まう豪邸の、とある部屋。
机に座り、目の前に広がる問題集を嫌々ながらに解いている少年の姿があった。
「あーもう無理だぜ。わかんない」
そんな悲鳴を上げるのは、ロンベルト家の長男のオリジンだった。
鉛筆を放り、背もたれに全体重をあずける。
「何を言ってるんですか、ぼっちゃん。全然解いてないじゃないですか」
オリジンの背後に立つ、使用人兼家庭教師のツバキは責め立てるような口調で言う。
「だってちんぷんかんぷんなんだぜ、もう」
「さっきやり方を説明したばかりでしょう」
「え、そうだっけ?」
「そうですよ。話を聞いてなかったんですか?」
「さぁ?」
そんな台詞を聞き、ツバキは嘆くようにため息をつく。
あきらめと呆れが、同時に重荷としてのしかかってきた。
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