彼女は小学三年生

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慌てて玉を拾おうとする妻の髪を掴んで、もう一度尋ねた。 「なあ、お前、何やってんだよ」 妻は何も答えずに下をうつむく。 転がる玉の行方を追っている様にも見えた。 「パパやめて!ママを怒らないで!」 次男のその声で、掴んでいた妻の髪を離した。 その途端に泣き崩れた妻を次男は、必死で僕から守ろうと立ちふさがる。 「もういい。勝手にしろ」
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