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悠奈が勝手にここでは自分が不細工だと誤解していたが、沖田は全く気づかず話を続けた。
「悠奈君みたいな容姿だと、
・・・・
ここでは襲われる危険性があるんですよ」
沖田のその言葉に永倉も、
「ああ、この容姿なら襲われる危険性あるな」
と、悠奈を上から下へじっくりと眺めながら言った。
(襲われるって……)
悠奈の顔から血の気が引く。
悠奈の脳裏では、刀を抜いた侍が自分に斬りかかるシーンを何度もリピートしていた。
(襲われるって…そういうことだよね……。
不細工って理由だけで殺されるの?
理不尽すぎるよぉ……)
ここでは不細工ならば変な人に絡まれないから良かったと安心していたのに、沖田と永倉の“襲われる”という言葉で一気に地上に叩きつけられた気分を味わった。
「嫌だよ……僕、襲われたくない……」
ちょっと涙目になりながら、怯えた様子でそう言う悠奈は沖田と永倉の二人の目には女にしか見えなかった。
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