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悠奈は、床に落ちている本を拾う。
本には埃はついていない、
どんな本なのか題名を見てみる。
表紙には
【新撰組】
と、力強い字で書かれていた。
「……新撰組」
その名前は有名なので知っている。
(そういえば僕って、
新撰組はあまり知らないなぁ……)
なんとなく興味がわいてきて、
本を読んでみる。
……………………。
………………。
…………。
パタン。
読み終えて本を閉じた。
「……知っているところもあったけど、
知らないことも多かったかも……
沖田総司はヒラメ顔って本当かなぁ……」
悠奈は、ぽつりと呟いた。
読み終わった本を棚の中に戻そうとする。
しかし、
本が奥まで入らない……。
「入れる場所違うのかな?」
丁度空いている所だと思ってそこに入れたが、
この棚には文庫本が主流に入っている。
(他に入る場所はないかな……)
一歩下がってざっと本棚を見るが、
あそこ以外に空いている場所はなかった。
他の場所はびっちりと本がつまっている。
念のため悠奈は、本棚の周りをぐるりと確認する。
「あれ?」
その時、本棚に違和感を感じた。
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