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(うう……まさか、メニューすら読めない…なんて……)
悠奈は何だか悲しくなった。
おまけに壁に掛けてある文字は、素人の悠奈から見てもかなり下手な字だ。
蕎麦屋と沖田が言っていたのだから多分蕎麦のことを書いてあるのだと、悠奈は考えて、無難な笊蕎麦(ザルソバ)を頼もうと悠奈は決めた。
(笊蕎麦なら多分幕末にもあったよね……)
と、悠奈は考えている時、タイミング良く沖田が、
「悠奈君は何を食べます?」
と、聞いてきた。
「あ……僕は笊蕎麦で……」
「量はどうします?
後、笊蕎麦なら何段かも決めれますよ。
・・
今日は私の奢りですので遠慮なく食べてください」
と、沖田は‘私の’を主張してそう言った。
悠奈は、一応頷いたが、
(奢って貰うのに沢山食べたら図々しいよね……。
斎藤さんはここは高いとか言っていたし……やっぱりちょっと遠慮しよう)
と、悠奈は考えて、
「量は普通で、段は一段でいいです……」
と、丁寧に言った。
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