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しかし、悠奈はもう茹で上がるのではないかと思うほど顔をさらに赤くして、
「……いえ、その……ごめんなさい……」
と謝った。
<これはもうそっとしておいた方がいいですよね……>
悠奈の様子を見て、そう判断した沖田は、永倉と斎藤の方を見て、
「二人はどうします?」
と聞いた。
「俺は笊蕎麦、大盛三段!」
と永倉は即答し、斎藤も、
「同じく」
と、言った。
沖田はニッコリと笑って、
「皆が笊蕎麦にするのなら、私もそれにしましょう」
と、言った時に丁度店員の女性が湯飲みを持ってきた。
悠奈達が座っている机に湯飲みを置いていく。
中には湯気が出ている熱そうなお茶が入っていた。
女性が湯飲みを全員の机に置いた後、沖田は、
「笊蕎麦、大盛で三段四人前ください」
と、言った。
注文を聞いた女性は、わかりましたと言って、その場を去る。
悠奈は自分が言ったことと違う内容を注文した沖田に驚き、呆然と彼を見た。
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