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「へっ?」
悠奈は思いがけない質問で間抜けな声をあげてしまう。
(シノビって忍者のことだよね……たぶん)
確かに悠奈は黒装束の服装で見方によっては忍者に見える。
が、もちろん悠奈は忍者ではない。
「あの……僕……み、水の上とか走ることできませんし………分身とかできませんので……忍者ではないと思います……」
「「「「…………………」」」」
微妙な空気が流れた。
(あ、あれ?僕……何か間違ったこと言った?)
悠奈は焦る。
「……テメェ、ふざけてんのか?」
土方がどすの利いた声で言う。
(こ……怖い……)
悠奈はぶんぶんと首が取れてしまうような勢いで頭を振った。
「プクク……アハハハ❗
水の上を歩いて、分身するーーそんな忍見たことありませんよ!アハハハ……
貴方って面白いですねぇ、アハハハ…」
総司はお腹を抱えて笑っている。
近藤もついに吹き出して笑いだした。
他の男たちもつられて笑いだし、
部屋の中は陽気な笑いで包まれた。
しかし、なんでそこが笑えるのかいまいちよくわからない悠奈はぽかーんとしていて、
土方は難しい顔をしていた。
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