詮議

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「……神谷崎だったか?」 土方が口を開く。 悠奈はビクリッと反応して彼の方を見る。 土方の目付きは鋭く冷たい。 (……うう……やっぱりこの人の目は怖い……) 悠奈の怯えた目に土方はハァ、と深い息を吐いた。 「テメェなんでそんな怯えた目でこっちを見る?」 土方は些か不機嫌そうだ。 (そんなこときかれても……貴方のその目付きが怖いからです、なんて口が裂けても言えないよ…) 悠奈は焦った。 視線を泳がせて、当たり障りのない言葉を必死で探す。 「……あの……そのぉ…「それは土方さんの目付きが怖いからに決まってるじゃないですかぁ♪」…え?」 悠奈は固まった。 悠奈が適当な言い訳を言おうとしたところで彼の言葉を遮りまさしく悠奈がさっき思っていたことを口に出して言った人がいた。 その人物はーー 「総司……テメェ……」 どすの利いた声で唸る土方。 悠奈の心の声を伝えた人物は、総司だった。 「ダメですよ土方さん。 そんな怖い目付きをしちゃ。 女の人にモテませんよ?」 「うるせぇ。第一今は関係ねぇだろ。 それに俺は女の前ではもう少し優しくなる」 と、どこか自慢気に語る土方。 (…いくら冷たくても女の前では優しくなる。それがモテる秘訣なのかな…。 でも、土方さんってカッコいいからモテるだろうな…。 ちょっと羨ましいかも……) 悠奈は自分がモテることに気づいていないので、純粋にそう思った。 ,
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