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鈴『丈志‼』
力強い腕が、あたしの身体を抱き起こして、真剣な瞳が、あたしの顔を覗き込む丈『大丈夫か⁉鈴華』
鈴『うん❗大丈夫‼ミルクがね、電話を持って来てくれたんだよ❗ミルクが、あたしを守ってくれたの‼』頼りない両手で、丈志の背中を抱きしめる。
濡れそぼった赤茶色の髪。その瞳に浮かぶ、いつになく優しい微笑み。
丈『そっか、良かったな』鈴『うん…うん❗』
もうたまらない。
今しかない。
言わなきゃ、この手を離せない。
鈴『あのね、丈志』
丈『ん?』
鈴『好き❗』
丈『えっ?』
鈴『あたし、丈志のことが好き‼』
丈『━━━━━…』
ピカッ‼
ボーゼンとする丈志の顔に稲妻のフラッシュ。
ガラガラガラ…
ドォ━━━ン‼
鈴『ねえ、答えは?』
丈『……』
鈴『丈志ってば❗』
そこまで驚くことは、ないじゃない?
ワン❗ワンワンワン‼
ミルクだって、答えをせっつく様に吠えてるよ。
おーい、丈志。
戻ってこ━━━い❗
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