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「嘘って解ってるなら、目線は外さない方が良いんじゃないですかねぇ。先輩さん?」
「‥くしょぅ!…。覚えてろ!」
バグは脂汗の滲んだ顔を浮かべながら後退り、周囲の客達にぶつかりながら出入り口へと走って行く。
「何時もながらお見事。にしても、バグさんも毎回飽きもせず…。全戦全敗の癖に」
「暇なんじゃねぇの?」
「ははは…。‥まぁ、『仕事』もそれ位あっさり終わらせ、早くツケを払ってくれると嬉しいんですけどね」
「解ってるって…。‥お、ラッキー♪。彼奴銃置いて行きっぱ」
早速の思わぬ収穫に気分を良くしたプラグは空腹感も忘れ、タイプに『仕事』を訊ねた。
「今日はプラグさん来るのが遅かったですから、もう一件しか残ってません」
タイプは漫画雑誌をプラグに差し出す。
彼はそれを受け取ると、真っ先に『50ページ』を開いた。
見た目はただの漫画雑誌。
しかしこの本、実は酒場に届く『仕事』の依頼表になっている。
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