空色

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    気がつくともう空を飛ぶ物体は無く叫び声や悲鳴も消えていた   僕が記憶を失ってから何日が過ぎたかわからない   ただわかることは僕以外の村人全員が殺されたということだけだった     起き上がろうとすると体に重みを感じた   ゆっくり起き上がり重みの原因を見てみると僕の上には母と妹の死体と薄いコンクリートの塊が乗っていた   多分この2人がとコンクリートがなかったら僕はきっと...     僕は村を見わたした   村は木も家もなく死体の海となっていて ヒトの赤色をした血はもう乾いて黒くなっていた     ありがとうお母さん、友香   僕はお母さんと友香にお礼を言い埋葬した後 多少準備をしてこの荒れ地と化した村をでることにした   僕は一回も村から出たことがない 村の外は危険過ぎる為子供はだしてもらえない   だから今日、初めて村の外へ出る   友香が聞いたらきっと羨ましがるだろうな…   そんな事を考えながらしばらく歩いていると小さな花という物をみつけた   本に載っていた花とは色や形が違うがきっとこれも花だろう   僕は珍しくてその花を暫く眺めていた すると背後から声がした    
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