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「千雫さん?」
僕は首を傾げ聞き返すと
「雪羽でいいよ♪」
彼女はニコニコ笑ったまま言った
「雪羽さんはなにしてるの?」
雪羽「私?私はこれから敵を倒しにいくんだ」
「敵?」
僕は不思議そうに尋ねる
雪羽「そう敵♪あれ?馨クンそれなに?」
雪羽が馨の持っていた物に気がつく
「さっきひろった武器みたい」
それは剣だった
雪羽「泥棒じゃん!!」
彼女は驚いたように言った
「その人死んでたし」
僕が平然とこたえると
雪羽「いやいや盗んじゃだめでしょ」
彼女は眉間に皺をよせそう言った
「平気だよ。皆自分を守るためにヒトの武器をうばったりするんだ」
僕は顔を伏せながらそう言うと
雪羽「私の町ではありえないよ」
彼女はまだ眉間に皺をよせて言う
「僕の村ではそうだった」
雪羽「なんで過去形?」
「僕以外皆死んだ」
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