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ーガガッー
優斗「………ん?」
あれから簡単な準備を済ませ、パンの耳をおかずにパンの耳を食べようとした時、家の中で割と大きな物音がした。
家賃を優先したので大した部屋数もないこの一室でそのような音がするゴミは無いはずだし、音がした側には隣室も無い。だが、確かに音がした。
ーまさか……泥棒が…?ー
一瞬そんな考えも浮かんだが、すぐに振り払う。この自分が借りている部屋には今自分がいる寝室兼用のリビングと他に、後はトイレと風呂とごく小さな納戸があるだけだ。そこには人がはいれるような窓は無いし、もし自分が寝てる間に忍び込んでいても隠れるような場所も無い。
ーなら、一体何が…?ー
先に言った通りに音を立てるようなゴミは無い。ましてや自分以外に人も居ない(はず)。
ーなら、あの音はなんだ?ー
優斗は手を付けようとしていたパンの耳を皿に置き、護身用に置いてある木刀(修学旅行の清水寺で一本2500円とかで売っていて、割と小学生には高いけど男なら買っちゃった長い方の例のアレ)を片手に、静かに廊下に出た。
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