二夜

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兎にも角にも鳥取砂丘だろうがゴビ砂漠だろうが公園の砂場だろうが猫のトイレだろうが、ここからは移動しなければいけないようだ。 さもないともれなく自分自身が干からびてしまう。 優斗「とは言ってもな………一面割と砂丘と言うか砂漠と言うか……ビックリするほど砂だらけ!」 前を向いても後ろを向いても砂。どうやら本当にど真ん中辺りで放置プレイされているらしく、ぶっちゃけるとどっちに進めばいいのか分からない。 下手をすれば人間の干物…青春の汗風味(priceless)…になってしまうだけあって、迂闊に動けないのが現状だ。 優斗「せめて時間が分かればな……方角を決めれるんだけど……」 頭上から燦々と照りつける太陽が、現時刻が部屋に居た時と明らかに違うことを突きつけてくる。 優斗「適当に進むにしてもな……ハイリスクローリターンにも程がある。 やっぱり…目標物がないと厳しいな」 こう何も無い場所だと真っ直ぐ歩く事すらままならない。 結局思考は一進一退のまま、時間だけが過ぎていた。
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