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太陽の光が窓の隙間から漏れてくる。 外では小鳥の囀りが聞こえ、町中が朝の澄んだ空気と各家から漂う朝食の香で包まれている。 ここは『レミリア』5つもの区画からなる大都市。 その5つの区画の中にある『居住区』の端に位置する家の二階に、ベットの上で寝癖をあちらこちらに立てながら寝ている男の子がいる。 そんななか、部屋とドアを挟んだ廊下から声がきこえた。 「アラン起きなさい、もう朝だぞ」 アランと呼ばれた未だベッドて寝ている男の子は、 『アラン・ハルバート』といい、祖父である先程の声の主『ミシュラ・ハルバート』と二人で暮らしている。 一回寝返りを打ったアランは渋々ベットから体を起こし、寝ぼけ眼を擦りながら自分の部屋を出た。 二階に位置する自分の部屋から階段を使い一階に降りる。家は木造のため、歩くとギシギシと木の軋む音が鳴る。 ゆっくりと一階に降り、洗面所に向かう。 まだ眠そうな顔に蛇口を捻り水を掬い顔を洗う。 もう3月の後半と言っても朝の水はとても冷たく目覚めにはぴったりだ。 その後、リビングに行くと祖父はテーブルに座りアランを待っていた。
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