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リレミア鉄道は都市の区と区を繋ぎ一周している。
列車内は昼という事もあってか、とても空いていた。
アランは窓際の空いている席を見つけ「お爺ちゃんここに座ろう」と祖父を誘う。
二人が席に着き程なくして発車のアナウンスが流れ「ガコン」と列車の動き出す音が聞こえて来る。
最初はゆっくりと動き出すが、だんだんとスピードを上げて行き外の景色が流れるように過ぎていく程に速くなる。
そんな中アランと祖父は列車に揺られながら今日買う教科書や制服の話をしていた。
「お爺ちゃん最初に買うものって教科書から?」
アランはこれから買う物に対してわくわくして祖父に聞く。
「いいや、まずは制服の採寸からだ」
最初は制服の採寸であることをアランに告げ祖父は続けて言う。
「最初に教科書を買ってしまっては重くて仕方がないだろう、だから教科書は一番最後だ」
アランは祖父の発言に納得して頷きその後に買う順番を聞かされた。
十五分程し駅を五つ経て車内アナウンスが鳴り響いた。
「次に止まります駅は『ワークショプス』です。お荷物等お忘れ物のないようお気をつけください」
外の流れる景色が徐々に緩くなり「プシュー」と音を鳴らし列車は止まる。
商業区『ワークショプス』駅にアランと祖父は到着した。
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