当たり前

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静磨「おはよ」 那美希「…………………」 家を出て、数十分後。 場所、学校最寄の駅、の改札口を出たところ。 学校に着くまでの僅かな安寧は、脆くも消え去った。 静磨「おい…何か言えよ。挨拶も返さないで、変な顔で俺を見んなよ」 那美希「……んで…」 何で、静磨が駅にいるのだ。 今日は連絡が何もなかったし、昨日だって何も約束していないから、優雅に車で登校するとばかり…。 静磨「いつもよりちょっと早く起きたから、電車で行くかなーと。んで、電車乗ってたとき同じ車両に那美希見つけて。満員で近寄れなかったから、改札口で待ってりゃ捕まえられるかって」 那美希「…そう……」 同じ車両にいたのか。 まあ、那美希はギリギリで飛び込んだし、満員だったのもあるが、乗ってからもずっと下を向いていたため気付くわけもなかった。 静磨「…そんな驚く?確かに何にも連絡しないで待ってたけど……」 那美希「え、あ…あは」 那美希は呆然としていただけなのだが、静磨には驚いているように見えたらしい。
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