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那美希「…あ、…ちょっとびっくりしただけだよ。……あ…相変わらず人混みとミスマッチだね」
とりあえず何か言わなければと出た言葉。
しかし
静磨「相変わらずって、そんなこと初めて言われたんだけど」
那美希「……あー……」
確かに。
言ったことなかった、かも。
静磨「何だよおまえ。なんか疲れてんの?」
ただ単にしどろもどろなだけの那美希を心配してくれる静磨。
那美希「えっと、最近勉強で遅くまで起きちゃってるんだよね。だから、なんか朝ぼーっとしてるかも……」
ひとまずそれっぽいことを言う。
半分本当ではあるし。
しかし先程から、ずっと、チラチラとしか静磨の目を見ることができない。
じっと見ることができない。
静磨「…寝不足で受験前に体調崩すなよ?」
那美希「うん、大丈夫」
那美希がそう言って笑顔を見せると、静磨は那美希の頭をぽんぽんと撫でて、行くぞと先を歩き出した。
那美希もそれについて、歩き出した。
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