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「佐倉春人と皓くん友達だったの!!??」
「知らない…今まで佐倉春人の話なんて皓から聞いたことないし。」
私と皓は高校生の姉弟にしては仲の良い方だと思う。
皓の友達は何人か知ってるし面識がある人もいる。
けれど、佐倉春人について聞いたことはない。
だからと言って友達じゃなかった…なんて言い切れないけどタイミングがタイミングなだけに疑問を抱かずにはいられない。
「関わりたくない~」
そう言って机に顔を伏せた。
「多くの女子の皆さまは羨ましいだろうけどねww」
「私は嬉しくないー!!!!」
今日彼は本当に来るのだろうか。
あやふやではっきりとしない約束事は私の心をも不安定にする。
「図書室行かきゃ…本返さなきゃ…でも教室からでたら奴と会う可能性が~」
「…そんなに嫌か。
仕方ないから私が部活の後にでも返却ボックスに入れておいてあげるよ。」
「ありがとう。」
彩の言葉に甘えて本を渡した。
「お願いします。」
「はーい。今日頑張ってね。」
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