和室

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母は60歳で書道の師範を取りましたが如何せん高齢でしたから教室を開くことはありませんでした。 芸術にはこれで終わりということは無く、師範になっても試験や展示会となるとまた師範同士の戦いがあって、その度に母は燃えていました。 そんな母も足を悪くしてから書道が思うようにできなくなり、趣味として私の子供達に書道を教えることが唯一の楽しみになっていました。 そんな訳で毎週日曜日の朝8時からの自宅和室が、子供達のおばあちゃんによる書道教室となっていました。 母は厳しい人だったのでやんちゃな息子は嫌がりましたが、長女のりえは素直に取り組んでいましたので、母の影響を受けてかなり上達したと思います。
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